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【たべレポ】淡麗系煮干しラーメン 随所に店の工夫、丁寧な仕事ぶりが垣間見えた「麺処 晴」

<たべレポ>♢麺処 晴♢入谷

行こう行こうと思って5年くらい経って、ようやくタイミングが合って「麺処 晴」へ訪問した。煮干しラーメンを提供しているお店で、口コミサイト「食べログ」の「ラーメン100名店」に7年連続選ばれているみたいだ。ミーハー心がくすぐられるが、肝心の味はどうなのか。一番スタンダードな「中華そば」(1000円)に味玉をトッピングして(+150円)注文した。

 

中華そば(1000円)味玉トッピング(+150円)

透き通ったスープに刻み玉ねぎ、穂先メンマ、チャーシューは低温調理っぽい様子など、良い意味で現代的で、こだわりが垣間見える。

 

スープは煮干しが効いた醤油味。キリッと煮干しの旨味があり、特有のえぐみや苦みはほとんど感じられない。醤油タレとうまく調和しており、非常に滋味深い。器がそこに向かってすぼんでいるのがもったいないくらい、レンゲが止まらない。

 

麺は固めストレートの細麺。加水率低めでパツッとした食感になっており、いうなれば博多の豚骨ラーメンの麺に近い感じだ。小麦の風味が程よく感じられる。あまり見ない麺のタイプだが、個人的には結構好き。煮干しのスープとよく合う。

 

チャーシューは低温調理のしっとり系で、チャーシューというよりローストポークに近い。もも肉のうまみがじんわりと感じられる。もも肉は繊維質が少なく切れにくいので、大判の1枚ではなく、薄切りのものが2枚入っているところに店の配慮が感じられる。

 

ここには「和え玉」なるものがあり、せっかくなので塩味で追加注文。

 

和え玉 塩(300円)

替え玉とは違い、具材が乗っており、オイルがかかっている。すなわち単体でも油そばの要領で食べられるようになっている。ザクッとパツッとした独特の麺がダイレクトに味わえて楽しい。ただ、先に醤油スープを味わってしまったので、塩味がうまく感じられなかった。違う味を楽しみたいと欲を出したが裏目に出てしまった。単体で食べ、つけ麺のようにして食べ、最後はスープに全部入れて、味わい尽くした。

 

スープしかり、チャーシューしかり、じんわり味わえる一杯だった。ミシュランのビブグルマンにも選ばれそうな、随所に店の工夫が感じられ、かつ非常に丁寧な仕事ぶりが見えた気がした。

 

この店の麺が好きなので和え玉システムが結構良い。ラーメンと油そばとつけ麺を一気に食べられるようになっているのが面白い。ただ、幸か不幸か、博多の豚骨ラーメンとは違い、替え玉前提のシステムではないので、麺量はしっかり1玉1人前の量がある。勢いで頼むと大変なことになるので胃袋と要相談だ。おなかいっぱいになりながら、ごちそうさまでした。