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【たべレポ】豚の脂の甘みが特徴的なハイスペック二郎系ラーメン「ラーメン富士丸 西新井大師店」

<たべレポ>♢ラーメン富士丸 西新井大師店♢西新井

豚の脂の甘みをダイレクトに味わえる二郎系ラーメンだ。

 

二郎系ラーメンの中でも、いわゆる「富士丸系」といわれる「ラーメン富士丸」の西新井店に訪問した。富士丸系は一般的な二郎系と比べて「麺がゴワゴワ縮れている」「野菜がくたくた」などの違いがあるが、個人的に思う大きな違いは「豚の甘みが強い」というところ。スープは特に直系の二郎だと醤油のキレが強く感じられがちと思っているが、富士丸系は豚の甘みを強く感じられ、表面にも豚の脂が多く張っている。トッピングには背油ではなく、豚の細切れになった繊維に醤油タレで味付けされたカス脂もあり、これと野菜を一緒に食べるとまあ美味しい。

 

二郎系ラーメンは店ごとのローカルルールがあり、これがまあ面倒である。ここ「ラーメン富士丸 西新井大師店」だと、まず食券は先に買ってから並ぶ。麺量はデフォルトで茹で前400g程度あるらしく、減らしたい場合は少なめ、半分など対応した食券があるのでそれを買う。飲み物は店内の自販機で買ったもの以外は持ち込み禁止だ。セルフサービスで水、おしぼりがあるので各自で取る。レンゲ、箸は卓上に置いてある。麺茹で上げ後に無料トッピングを聞かれるので、各自で頼む。ここでは野菜、アブラは「ちょい」までと、にんにくを増減できる。トッピングの詳細は店内に張り紙があるので、それを読めばよい。雰囲気は普通で、殺伐とはしていないので、焦らなくでも大丈夫。

 

今回は普通量のラーメン(1050円)に、ちょい野菜、ちょいアブラで注文した。

 

ラーメンちょい野菜、ちょいアブラ(1050円)

デフォルトでゆで卵が付いているのがうれしい。豚は野菜に埋もれているが、大き目の塊が2つ入っている。

 

まずは野菜から食べ進めていく。クタ気味の野菜は味が付いていないのでスープに浸したり、卓上のタレをかけながら食べていく。途中で大き目の豚を発掘し、野菜とともに食べ進める。豚は味がばっちり染みており、箸でゆうに切れる柔らかさ。部位によっては脂身が多く人によっては食べるのに適さない部分も交じっているが、豚は2つ入っているので問題はないだろう。

 

スープは豚の出汁が強め。特に豚の甘みを前面に感じられ、やや乳化気味で豚とうま味調味料のダイレクトな旨味の応酬の中、醤油ダレを後から感じられる。

 

麺はやや硬めのごわごわわしわしの太麺。二郎系の中でも相当破壊力が強めの部類だ。加水率低めで小麦粉の強い風味が感じられながらも、スープはそれに全く負けていない。それにデフォルトで茹で前400gという破壊的な量なのだから、つくづく二郎系ラーメンは恐ろしい食べ物なのだと感じさせられた。

 

写真で見ると分かるのだが、トッピングの脂はやや大き目の背脂が乗っかっている。ここは何回も来ている店なのだが、私の記憶だと醤油っ気の強い豚カス脂が乗ると思っていた。私の記憶違いか、店の方針が変わったのか、何にせよ背脂の脂がダイレクト過ぎて少しきつかった。それと、スープは豚の甘みと脂が強く、相対的に醤油が弱くて追い付いていなかった。幸い、卓上には醤油ダレが置いてあるので、後から調整はできるのだが、二郎系は醤油ダレのキレの鋭さも味の重要な要素なので、それが欠けていてやや残念ではあった。

 

それでも相当原材料費をかけているような素材の強さ、美味しさは感じられた。このクオリティでこの圧倒的な量で1050円は安く感じられる。個人的な好みでもあるが、もう少しバランスが取れていればなお完璧に近づく。とはいえ、近くに用事があればまずまた寄ることになるだろう。