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食べたり作ったり、雑記も交えつつ

【つくレポ】主役は大根 短時間で味染みばっちり「鶏大根」/弁当

<つくレポ>鶏大根♢弁当

主役は大根である。鶏肉は旨味と食べ応えを出すための脇役だ。そういっても差し支えない程、大根の美味しさが爆発している。もう大根だけでご飯が進む。私だけかもしれないが、大根は買ったはいいものの余りがちなので、そういうときにこれを作りがち。ちなみに豚肉で作っても間違いなく美味しい。

 

 

鶏大根

 

【材料(2人前)】

・鶏むね肉 350g
・大根 300g
・ピーマン 3個

(調味料)
・醤油 大さじ2
・酒 大さじ1
・砂糖 大さじ1
・顆粒だし 小さじ2
・水 100cc

 

鶏むね肉は一口大に切る。大根は厚さ5mm程度のいちょう切りにし、5分程下茹でしておく。ピーマンは種とへたを取り、縦横4等分に切る。

 

中火のフライパンに油を敷き、鶏肉から焼いていく。両面に軽く焼き目がついたら、次に大根を入れ、焼きつけるように炒める。大根がだんだんと透き通ってきたら、調味料を全て入れる。沸騰したら火を少し弱め、落し蓋をし、5-10分程煮ていく。大根が茶色くなるほどしっかり味が染みたら落とし蓋を取り、軽く煮詰め、具材を盛りつける。最後に、汁が残っているフライパンにピーマンを入れ、煮絡めながら火を通していき、軽くしんなりしたら取り出してよそい、最後に残った汁をかけて完成。好みでねぎなど散らすのも良い。

 

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今回の主役は何といっても大根だ。王道の和風調味料、鶏肉から出た旨味と脂が染み込み、焼きつけることで香ばしさをもまとった大根が間違いない美味しさ。調理時間は短時間ながら、写真でもわかる通りスポンジのごとく味を吸収している。あらかじめ大根を下茹でしたことが奏功したのだと思う。

 

鶏肉は胸肉を使っているのでややパサ気味の仕上がりに。個人的にはワシワシと食べ進める食感が好きなので気にならないが、十中八九もも肉を使った方が旨味もジューシーさも増して美味しいと思う。その場合はしっかりもも肉を皮目から焼きつけると、旨味も出て、鶏の臭みも消えるので良さげ。

 

端のピーマンも意外と良い仕事をしている。甘じょっぱい味の中に苦みが入ることで良いコントラストになり、箸休め以上の働きをしている。鶏と大根という軟らかく繊維っぽい食感に対しても、野菜のパリッとみずみずしいような食感が対比になりこれまた良い働きになる。

 

料理はバランスであり、味だったら五味を、他にも食感、色合いなど、単調にせず、複数の要素を掛け合わせることでより多層的な美味しさが表現できると思っている。これは1品の中での具材の組み合わせも、主菜と副菜との組み合わせも同様の考え方を意識している。結果的に見た目も栄養バランスも良くなるし、何よりここを考えるのが料理の楽しみの一つだったりする。