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【たべレポ】ロースの甘味を味わえる、歴史感じるとんかつ「かつ平 築地」

<たべレポ>♢かつ平♢築地

「とんかつを食べる」というより「かつ平を食べる」と形容する方が正しいか-。

 

前々から行こうと思っていた築地のとんかつ屋「かつ平」へ伺う。ネットの情報やら知り合いやらがおすすめしていたので、念願かなって訪問。

店は築地の住宅街のような場所にひっそりたたずんでおり、店内も10席はあろうかというこじんまりとした規模だ。

 

「ロースカツライス」(1400円)


「ロースカツライス」(1400円)を頼む。皿の一面を覆うとんかつにご飯、味噌汁が付いている。とんかつの衣は非常に粗目で、キャベツの千切りも結構太く、荒々しい印象だ。

 

とんかつは、最初は塩と七味で食べるのが良いらしく、いざ実践。塩をかけたとんかつは豚の甘さが際立つ。今回はロースを頼んだが、普段たべているとんかつよりも脂身が多い。ほんのうっすらピンクが垣間見える程度の揚げ加減もちょうど良く、職人の技を感じる。

 

中盤からはソースで食べ進めていく。定番のソースだが間違いない味。キャベツにもソースをかけ、インターバルとして活用していく。やはりとんかつにキャベツは欠かせない。こんなに千切りキャベツが進む食べ物はとんかつしかないと断言できるほど、相互に高めあっている存在だと思う。

 

ご飯は炊き加減ばっちり。つやつやに輝いており、こういう基本がしっかりしている店は信用できる。みそ汁はわかめが入っており、シンプルながらもホッとする味。

 

とんかつに戻るが、衣はざくざく系かと思ったら意外にもしっとり。理由は単純、揚げ油が十分に切れていなかったから。前情報だとパン粉のざっくり感があると聞いていたので、今回は“そういう日”だったのだろうか。美味しいのだが、ただでさえロースの脂身が多い部分を使用しているので、胃に重くのしかかってくる。若干苦しくなりながらも、なんとかごちそうさまでした。

 

なんでも、作家の池波正太郎が生前通っていた店だそうで。店の雰囲気はばっちりだし、今回同行してくれた人は店主と顔馴染みで、親しげに話す様から店主の良い人柄が垣間見えた。肝心のとんかつは、豚の甘味をダイレクトに楽しみたい人にはもってこいの店だと思う。個人的に、今回は油切りのコンディションが良くなかったかもしれないが、いつもそうなのか、たまたまそういう回に当たったのかは要検証か。