STORY OF Flowrame-

食べたり作ったり、雑記も交えつつ

【つくレポ】“焦げ”には功罪両面ある「鶏肉のにんにく味噌炒め」/弁当

以前に近所の中華料理屋で食べた「肉とキャベツのにんにく味噌炒め」が非常に美味しかった。そんな記憶をふと思い出し、せっかくなら作ってみるかと重い腰を上げる。豚肉で作った時はほぼ完ぺきに再現できたので、今回は弁当用に鶏むね肉を使って作ってみる。味付け自体は変わらないので、失敗はしないだろう、と思っていた自分が憎い。

 

鶏肉のにんにく味噌炒め

 

【材料(3人前)】

・鶏むね肉 500g
・キャベツ 150g

(味噌だれ)
・味噌 大さじ3
・酒 大さじ1
・砂糖 大さじ1
・醤油 小さじ1/2
・味の素 小さじ1強
・にんにく 1かけすりおろし

 

味噌だれの材料を全てボウルなどに入れ、あらかじめ混ぜ合わせておく。鶏むね肉は薄めの一口大にそぎ切りにする。短時間でタレが馴染むように、フォークで切った鶏肉を両面3-5回程度刺していく。出来たら味噌だれと合わせて、全体を馴染ませ、最低でも15分程度置いておく。

 

キャベツは適当にざく切りにする。耐熱容器に移し、軽く塩を振ったらラップをかけ、電子レンジであらかじめ火を通しておく。鶏肉を漬け込んでいる間にこれをやっておくことで時短になる。

 

フライパンに火をつけ、やや多めの油を敷き、鶏肉を焼いていく。焼き目がついたら裏返す。もう片面も焼き目がついてきたら、レンチンしておいたキャベツ、余っていたら味噌だれも加え、炒め合わせたら完成。

 

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鶏肉に味噌だれがしっかりと絡んでいる。濃いめの甘じょっぱいたれが鶏肉とキャベツと相性抜群。今回は鶏肉は片栗粉など振っていなかったが、薄めに切り、フォークで刺すなどの下処理が奏功し、しっとりやわらかい食感に仕上げることが出来た。ポイントは味の素を多めに使うこと。店で調理風景を見ていたとき、店主が味の素をお玉で多めにすくって入れているのを盗み見した。案の定舌がびりつくほどの強い旨味があり、それを再現するためには相当量の味の素が必要なのである。

 

少し火が強かったせいか、思った以上に焦げ目がついた。焦げ目があることで、適度な香ばしさや苦みが加わるなど「炭火焼」に近い効果を得られる。こと味噌味に関しては「焦げ」との相性は良いと思っており、濃いめの味の中で良いアクセントとなっていた。

 

確かに味は美味しかった。ただ、これが作りたかった味かと言われれば答えは「いいえ」だ。本来は味噌ににんにくと味の素を加えて、味噌の強い旨味をより加速させ、より脳に訴えかけるような旨味の強い味を作りたかった。しかし、想定以上に焦げが出来てしまい、その香ばしさと苦みによって、にんにくの風味が薄くなり、旨味も弱まってしまい、悪い方向に全体がまとまってしまった感がある。あの中華料理屋で食べた味とは程遠い。やはり鶏肉となると、厚みがあるので、どうしても「炒める」というよりか「焼く」調理になりがちで、そこが敗因になったのだと思う。

 

ちなみに以前豚肉で作った際はほぼ完ぺきに再現が出来た。だったら豚肉でやればよいと言われればそれまでなのだが、失敗したままでは悔しい。幸い、敗因は明確なので、是非とも近いうちにリベンジしたい。