レシピが思いつかず、食べたいものがない時はとりあえず買い物に行ってインスピレーションが浮かぶのを待つ。八百屋にて、れんこんが安かったので購入。
「どうせ鶏むね肉を使うので、この2つを軸に組み立てよう。れんこんの挟み焼は以前作ったな。あまり料理をする気力もないので、ささっと炒め物にしよう。このままでは彩りも栄養バランスも微妙なので、冷蔵庫にあったにんじんを追加。定番の味付けに、少し酸味が効いたものが食べたいので、少しだけ酢を加えて作ってみよう。」
などなど、適当に思い浮かんだアイデアを拾って、調理法や味付けを組み立てて料理し、タッパーに詰め込んで弁当になる。毎回だいたいこの流れ。で、気づいたらきんぴらが完成していた。
【材料(2人前)】
・鶏むね肉 300g
・にんじん 100g
・れんこん 150g
・片栗粉 大さじ1
(調味料)
・醤油 大さじ2
・みりん 大さじ1
・砂糖 大さじ1
・酢 小さじ2
・ごま 適量
・塩胡椒 適量
鶏むね肉は小さめの一口大のそぎ切りにし、塩胡椒で下味をつけ、片栗粉をまぶしておく。にんじんは細長い小さめの乱切りに、れんこんは5ミリ程度に薄切りにする。
フライパンに油を敷いて熱し、鶏肉から炒めていく。全体に焼き目がついたらにんじんとれんこんも投入する。野菜類に油が回ったら塩で下味をつけて、さらに1分程炒める。その後、フライパンに水を少量振り入れ、蓋をし、1分程蒸して野菜類の中まで火を通す。時間になったら蓋を外し、醤油、みりん、砂糖、酢を入れる。調味料を煮絡め、とろみがついてきたら最後にごまを振って完成。
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日本人にとってなじみ深い甘辛いタレが具材とよく絡まっていて美味しい。食べてから気づいたが、これはほぼきんぴらだ。しかし今回は少量の酢が入っている。ほのかな酸味で全体を引き締め、まろやかにまとめ上げてくれている。あるのとないのとでは大違いだ。
れんこんの食感が心地よく、にんじんも食感が出るような乱切りにしており、鶏肉も入っているので食べ応えも抜群。いわばメインのおかずになるよう調整されたきんぴらみたいだ。当然ご飯もばっちりすすみ、咀嚼回数も増えるので満足感も相当高い。なんてことのないシンプルな料理だが、調理前の想像通り、いやそれ以上の味、食感、風味に仕上げられて非常に満足だ。好みで唐辛子の輪切りを入れると、辛味でより複雑な味わいになって良さそう。